菊池徹さんという方が書いた本です。
昔ながらの文章の書き方をしています。
自分としてはなじみのある文章なので読みやすい。
菊池徹さんという方は、第1次南極越冬隊の方。
『その犬の名を誰もしらない』の本に出てくる、
北村さん(犬係り)と
一緒に犬のお世話をされていた方です。
北村さん(犬係り)とは違う目線で物事をみています。
現地の生活のことも分かりやすく書いてあって
生活はすごく楽しそう。
『その犬の名を誰も知らない』の本は
北村さん(犬係り)が語りべの本で
北村さん目線の犬のことが書いてありますが
北村さんが語る犬のこと(性格とか)が
本に載っている犬の写真から受けるイメージと
重ならなくて軽くストレスがありました。
が、菊池さん目線の内容だと、
自分が写真から受ける犬の印象と
まあまあ一致するのが面白かった。
南極で主に優秀な活躍をしていた犬は、
菊池さんの本によると
シロとジロだったみたいです。
リキは安定性を持つ最強の隠し玉みたいな感じ。
ということを知ると、
南極に連れていったメス犬が
シロに惹かれたのが理解できる。
メス犬のお婿さんをどの犬にするか、
第1次越冬隊隊員の方々、満場一致のご意見で
ケンカが強い獰猛な犬が選ばれたそうですが
メス犬はそれにはなびかず
お婿さん候補の獰猛な犬は撃沈。
で、メス犬はシロに向いたみたいです。
シロは、北村さん(犬係り)からすると
リキの後継犬である、二番手。
(北村さん的には、1番は何が何でもリキ。笑)
まあ、メス目線で言わせてもらうと、
いくらケンカが強くても
そこそこ頭がよくないと・・だめだよね。(笑)
それにしても、
第2次隊(3名)が南極の地に降り立ったのに
なんで宗谷(船)に引き戻したんだろ。
犬を置き去りにするときの描写は
なんとも言えない。
犬! 犬!
犬! 犬! 犬!
気持ちの中では犬がすべて。
犬を置いて帰るなんて・・・!!
犬!! 犬!! 犬!!
犬のことで発狂寸前っぽい感じ。
当たり前の感情。
だけど菊池さんはご自身の立場上、
犬を助けてほしいと強くは言えない。
よく分かる。
一年後に、
タロとジロが生き残っていたことが
なんとも言えない。
*この本は文庫本で中古(古本)です。
本屋さんには新品があるかもしれないけど
お店に行くと人がいるから感染リスクが気になるし
すぐ読みたかったのでネットで即購入。
紙が日焼けしている部分がありましたが、
本は一回も読んでないか、
読んだとしても途中で読むのをやめたか、
みたいな状態で中身はきれいでした。
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