先日観た映画です。
予備知識なしでみたのですが、
想像とぜんぜんちがった。
貧乏でもつつましやかに生きる母と息子の
ほのぼのした日常で
悪戦苦闘しながらも努力を続ける息子が
思わぬ出来事で成功をつかむ、という
貧乏・母子家庭・スラム
大衆の共感を得る、
などのアメリカあるあるな
サクセスストーリーなのかと思ってた。
そしたら、ぜんぜん違った。
主人公は幼児体験の過程で病んでしまった男。
今までその記憶に
無理やりふたをして生きてきたのかな。
忘れてたくても忘れられない事実に
ある日、直面し、豹変する、と。
現代の風刺を含み、
日本人でも、あそこまでいかなくとも
現実に起こってもおかしくないことだともいえる。
ラストの場面と音楽が
これまた『心の闇(=心の病み)』を
強調しているような感じなんだけど
今までの『お話し』は全部ジョークでした
と言ってる感じもある。
ユーロ圏の映画によくありがちな、
なんかぼんやりした終わり方。
で、最後の最後に
①『翔んで埼玉』を思い出してしまったのと、
②日本でも近い将来、
あんな感じの貧困が現実になりそうな気がしてこわかった。
あと、③ロバード・デ・ニーロが出てきたとき
なんかほっとした。
二人がいることで(主人公の男とロバート)
陰と陽の対比が生まれてすごくよかった。